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[衣笠店] 2022-01-07

高いお金を払ったのに補聴器がよく聞こえない!

こんにちは!

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


さて本日は、実際に周りの方から聞いたこともあるかもしれません。

「高いお金を払ったのに補聴器が良く聞こえない!」
(私も親戚から、同じようなことを聞いたことがあります。)

そういった方へ向けた記事となります。


何度かブログで書いたかもしれませんが、

補聴器は買ってすぐに、その聞こえがよくなる、と言うわけにはいきません。


それは、脳が音の聞こえない状態に「慣れて」しまっている為です。

基本的に音は、耳で捉えて脳で知覚されるものです。

脳は『なまけもの』で現状を変えることに頑固に抵抗します。

聴力が悪い状態が続いていると、脳が音の聞こえない状態になれてしまい、

補聴器をつけて音が聞こえる状態になると、うるさく感じてしまうのです。

それを乗り越えないと、補聴器をうまく使うことが出来なくなります。




そこで、補聴器を使用するときは、

当店ではトレーニング感覚で装用することをおすすめしています。

まず最初は、目標とする調整値の7割を目安に音を大きくします。

最初から目標値でセットすると、うるさくて補聴器をしなくなる方が多くなります。

逆に70%未満であれば、音はするけど聞き取れなくて補聴器をしたメリットが無く、

これも補聴器をしなくなる方を増やすことに繋がります。

個人差はあれど、補聴器の音には1週間以内にほぼ慣れる方が多い傾向です。

こうして徐々に大きくして、3ヶ月以内に目標値に到達するようにします。



次に、補聴器を装用する時間ですが、

辛ければ少しずつ装用する時間を長くしていきましょう、とお話ししています。

しかし理想を言えば、毎日10時間ぐらいはしないと、

脳が補聴器の音が入ってくる状態に慣れにくいとも言われています。

あまり短いと、結果的に補聴器をしても聞こえない、という事になり、

これまた補聴器をしなくなってしまうことに繋がりかねません。

最終的には、11時間以上くらい装用できるようになれば良いようです。

従って、こまめに補聴器の音量調整をしながら、毎日長く補聴器を使って、

脳に音が入ってくる状態に早く慣れさせることが必要となってきます。





なので、やはりはじめにしっかりとご説明して、納得いただいたうえで、

補聴器をつけ続けられるように、しっかりと寄り添ってサポートしていくお店でないと

ダメなのではないかと感じます。

そういったお店や補聴器従事者が増えることで、

「高いお金を払ったのに補聴器がよく聞こえない!」

こういった声を少しでも減らしていけるのではないかと、

年の初めに、自戒も含め、しみじみと思った次第であります。



大浦



衣笠店 2022-01-07






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